King&Princeの永瀬廉さんと女優広瀬すずさんが共演するドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』が色々な意味で話題になっています。
『演出が古い』『時代錯誤』『独りよがり』などの声が多く飛び交っているのが現状です。
脚本を担当したのは北川悦吏子さん。『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』や『オレンジデイズ』『ロングバケーション』『あすなろ白書』など、数々のミラクルヒットを連発させてきた有名な脚本家さん。
では、なぜ『夕暮れに、手をつなぐ』はこれ程までに批判が大きいのでしょうか・・・?
北川悦吏子脚本の『夕暮れに、手をつなぐ』等で検証
永瀬廉さんと広瀬すずさんの共演ドラマということで期待が大きかった『夕暮れに、手をつなぐ』ですが、肝心の脚本については、近年の他作品が『内容が古い』としばしば視聴者からNGを出されることも多く、『感性が90’s』『おばさん感覚』と酷評されることも珍しくないみたいです。
『感覚が古い』なんてクリエイターとして致命的な評価ですよね。今かヒットさせようと世の中に送り出す自身の渾身の一撃作品の構想自体が昭和時代のメロドラマって言われているんですから。
かつて猛威を振るった”恋愛の神様”の姿は勢いを失ってしまったのでしょうか・・・。
北川悦吏子さん脚本の最新作『夕暮れに、手をつなぐ』で確かめてみましょう!
北川悦吏子の感性は古いのか?時代錯誤なのか?
北川悦吏子さんの描くストーリー展開は現代の視聴者感覚に合わないのか?
兎にも角にも『夕暮れに、手をつなぐ』の記念すべき放送第一話を実際に見た上で色々語るのですが、結論から言えば面白いと思います。
映像作品なので当然ストーリーの好みが分かれることもあるでしょうし、キャスティングの好き嫌いも評価の判断に大きく影響するとは思いますが、個人的にはお気に入りです。むしろ次回放送が今から待ち遠しくなるもどかしさすら感じる出来栄えだったと感じました。
広瀬すず(浅葱空豆)の話す方言や訛りが酷すぎた
まずもって、この『夕暮れに、手をつなぐ』は何を差し置いてもヒロイン役の広瀬すずさんが話す言葉が受け入れられないと感じる方が圧倒的大多数を占めるといっても過言ではない位にその演出が酷いことが作品の評価をガタ落ちさせている直接的な原因です。
宮崎と鹿児島と長崎の言葉をMIXさせた上に独自解釈を付け加えた『空豆語』と呼ぶ脚本家オリジナル言語が番組中で登場する話し言葉なのですが、これが兎に角マズかった・・・
九州を馬鹿にしてるのか!との声が殺到しています。
永瀬くんと広瀬すずちゃんのドラマ見たいのに、北川悦吏子脚本家だから無理。
地方出身者を馬鹿にしてて嫌。
昭和初期の集団就職の頃ならいつまでも方言の抜けない若者もいたかもしれないけど、生まれた時からテレビがあって日々標準語に馴染んでいて、あんな喋り方する人みたことない。
— 優花🌸 (@yucatti_6050) January 19, 2023
確かに、九州人のワタシも初めは『なんじゃこりゃ!』って思ったんですよ。あまりに理解できなすぎて!大体方言って人それぞれ生まれ育った地域の名残をどこかに残していて、成長するにつれて標準語側に寄りつつありながらもふとした瞬間に郷土言葉が無意識的に出て来るものだと思うのです。
同郷者と話すときなんかは地元言葉で話すように、その人の話口調を聞いてると出身地が何となく分かると思うのですが、『夕暮れに、手をつなぐ』はそれが無い。面白可笑しく3県語を混ぜ混ぜにしてしまった上にロクに九州の言葉を知らない脚本家の想像を加えてしまっているから余計に始末が悪い結果に繋がっているのだと思われます。
何でミックス語を採用する必要があったんでしょうか。
『脚本のイメージに会う方言が無い』事を理由に北川悦吏子さんは語られていますが、極論すれば日本語じゃなくても良かったのではないか?と言われても仕方が無いのではと意地悪く勘ぐってしましました。
福岡には福岡の良いところ、宮崎には宮崎の良いところ、鹿児島には鹿児島の良いところ・・・九州に限らず日本各地の各地方にそこだけにしか無い良いところがあって、それを郷土の誇りとして社会に巣立っていった後にも心の拠り所にしているのが故郷という存在だとワタシは思っています。
福岡出身から言わせたら、あんな方言ありません。北川さん九州なめてますか?どんだけ田舎と思っていらっしゃるかしりませんが、知らなさ過ぎです。全部同じではありません。違和感ありすぎ。それに広瀬すず、無理やりって感じ。そんなに九州の方言使いたいなら九州出身の女優さん起用したら?
— たにった (@peayanyan) January 17, 2023
きっと脚本を書いた北川悦吏子さんに意図した悪気は無いと思うのですが、方言って各地域の歴史の上に成立しているものですから郷土文化をコケにされたと捉えられても仕方がないような振る舞いは避けられたほうが宜しいのではないかと思います。
大都会の人から見たら九州の片田舎なんぞ情報社会に取り残された農村くらいに思っているのかも知れませんけれども、田舎者には田舎者の誇りとプライドと想いがあるんですよ。
自分の生まれ育った田舎を茶化されたらイヤな気分になりますよね?
「『こんな言葉ないじゃん』って怒らないでください。ないです」
引用元:Infoseekニュース
この会見コメントがまた宜しくなかった・・・怒るよそりゃ
九州の既存の方言の中に「ピンとくるのがなかったんです」と、空豆語誕生の経緯を語られていますが、じゃあ別に九州に拘らなくても良くない?と思う九州人がまあ多いこと多いこと。
北川悦吏子作品でピンとくるものがないから、ウチカレとオレンジデイズとロングバケーションの3つをちゃんぽんして『ウチの娘はオレンジバケーション』にしました!って言っているようなもの。
じゃあ無理して北川悦吏子作品から選ばなくてもいいじゃん!ってなるでしょ?おそらく同じような気持です。
『イラッとするヒロインに振り回されるイケメン』のワンパターン
この北川悦吏子さんはおそらく『イケメンを困らせるヒロインとの関係』をテーマに描く手法を好む脚本家さんなんですかね。過去の作品もこのパターンが幾つもありましたが・・・
おそらくこのような事例が他にも多く見受けられるためワンパターンと言われてしまうのかも知れません。
たとえば、社会現象とまで称されたロングバケーションなんか似たような感じじゃないですかね。
ロングバケーションは主人公の木村拓哉演じるシャイな瀬名秀俊と山口智子が演じるヒロイン葉山南とのラブストーリーで、あまりの人気ぶりにピアノを習い始める男性が急増したり、月曜日はOLが街から消える・・・とさえ言われたほどのインパクトを放った作品です。
最高視聴率は36.7%という驚異のウルトラヒット作品でした。
『夕暮れに、手をつなぐ』の初回平均視聴率が8%ということでしたので、ロンバケがどれほどの破壊力を持った放送であったかは容易に想像出来るのではないでしょうか。
放送が1996年だったので、相当年月が経ったドラマではありますが、『夢を追うシャイなイケメンとエネルギッシュで余計な一言が多いヒロイン』が演じるラブストーリーという点においては通じる部分が多く見受けられるように感じます。
そして、その脚本も北川悦吏子さんが担当しています。実は”恋愛の神様”との異名を持つ伝説の脚本家さんです。
北川悦吏子、広瀬すず主演『夕暮れに、手をつなぐ』に自信 永瀬廉の“左利き”生かした脚本も | ORICON NEWS https://t.co/4iHNS1LwJa
— 北川悦吏子 (@halu1224) January 14, 2023
当然、好き嫌いに分かれますし、『夕暮れに、手をつなぐ』のように嫌いな人はとことん嫌いな作品の評価になっているのではないでしょうか。
誰もが万人受けする訳ではありませんけれども、今回のように『広瀬すずに変な方言喋らせた』『広瀬すずの着ている服がありえない』など、ヒロインの人気度が大きいので尚の事批判も起きやすくなっている理由の一つなのでしょうが、基本的に北川悦吏子さん自体が好きか嫌いか問題になっている所はちょっと悲しいかなって思っちゃいます。
ただ、これだけ叩かれるってことは、裏を返せばそれだけ注目されているってことでもありますから、先入観を一旦押し殺して純粋に作品を評価してみるのも良いのではないでしょうか。
永瀬廉と広瀬すずのドラマの反応!面白い?つまらない?
結局のところ『夕暮れに、手をつなぐ』は面白いのかどうなのか?ですが、個人的には全然アリです。永瀬廉くんの演技も前評判では期待度が低かったんですけど、上手だと感じました。少なめな口数ながらもしっかりとシャイな役を表現できている部分がむしろスゴいなーと感心しましたし、広瀬すずさんも元恋人と口論している場面なんかリアリティあって見入ってしまいました。
実はこれまで永瀬廉さんも広瀬すずさんも名前こそ知っていたものの、それほど意識していなかったのが本音です。
広瀬すずも永瀬廉も演技下手じゃね
— メルちゃん (@merurechan) January 14, 2023
永瀬廉さんは御存知の通りKing&Princeのメンバーで人気がありますが、ドラマが演じれるの?とどこか疑問符が付いていましたし、広瀬すずさんについては、ぶっちゃけ話、名前を聞いたことがある程度の存在だったんですよね。何か一時チヤホヤされてそのうち居なくなるんでしょ・・・位にしか思っていませんでした。
ドラマを見てびっくりしました!
今までフザケたこと言ってすみませんでしたぁーm(__)m
ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」見てる。メッチャ面白い!さすが北川悦吏子だ。そして画がきれいだ。
主役の二人もすごくハマり役だと感じる。#夕暮れに手をつなぐ— すが・わか (@sugawaka) January 17, 2023
いやー面白い。『夕暮れに、手をつなぐ』は確かに方言で騒がれてるから敷居が高くなっちゃってるのもありますけれども、是非見て欲しい作品です。
北川悦吏子作品が嫌いな人がいることも知ってますし、彼女を生理的に受け付けられない人もいるでしょうから無理強いこそ出来ませんが少なくともワタシは見て良かったと思える一作であると感じました。
廉ちゃんの演技とっても上手で度肝を抜かれました。この作品特に自然で繊細で丁寧で。とってもハマり役(廉ちゃんを元に音くん作られたらしい?)だなとも思った。こうやって人やアイドルとしてお仕事を重ねて成長する姿を見せてくれる永瀬廉さんのファンは本当に楽しい。
#夕暮れに手をつなぐ— しお☀︎ (@shio_kp_0123) January 18, 2023
『夕暮れに、手をつなぐ』の評価は人それぞれで、面白い・面白くないの感想程度から嫌い・消えろ等の酷評まで様々。
北川悦吏子自身がお騒がせ原因であることが過去にも多かったので、幾度となく炎上してきた経緯もあり、その都度対応が悪いだ何だと叩かれてきましたけれども、完成した作品に罪はありません。
脚本家としての感性が古いのかと言われれば、30年近く前から似たような展開をしてきているので、その手法が古いと言われれば古いのかも知れません。
- 方言がおかしいのは諦めてください・・・
- 広瀬すずがあんなキャラなのも諦めてください・・・
- 演出が古いと感じるのも諦めてください・・・
北川悦吏子ですから!
そういう進行で進む脚本家さんなんだと思ってください。
古臭いのかどうかで判断すれば、古臭いですね!
冒頭着ていた赤い半纏とかベルボトムにローファーとかね、色々言いたくなる部分はありますが、彼女が表現したいと思い描いた田舎者の具現体があのような姿なのでしょう。
まあ毎回この類の話題で盛り上がるのも北川悦吏子ワールドであるといえます。
ただ、実際にヒット作を連発してきた実績や、人の恋愛感情の根底部分って時代の変化で変わるものではないと思うので、方言や半纏は時代錯誤だとしても『男の子と女の子が互いに好きになる』素直な感情で見ればきっと楽しいドラマだと思いますよ。
北川悦吏子さんの肩を持つつもりはサラサラありませんので、あくまでも北川悦吏子さん脚本の永瀬廉さんと広瀬すずさん共演『夕暮れに、手をつなぐ』が古臭いのかどうなのかをワタシの感覚でお伝えしてみました。
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