スシロー ペロペロ少年ナメローくんに6700万円訴訟！払えるの？

回転寿司チェーンの「スシロー岐阜正木店」の店内において、醤油ボトルや湯呑を舐めて元の場所に戻すなど、明らかに他利用客に対する迷惑行為を行なった上で自身のSNSに撮影した動画を挙げて拡散されたことにより、回転寿司に対する衛生的なイメージが急落し、全国的な客足の大幅な減少や株価の下落など、1日で160億円以上の経済的損失を被った事件で、スシローの運営会社「あきんどスシロー」が加害少年に対して約6700万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました。

「冬休みの間だけハジけたい！」と両親の許可を得て金髪にしたことで気が大きくなったのかは分かりませんが、行なったことに対する代償は余りにも大きかったと今頃驚愕していることでしょう。

醤油差しペロペロ少年ナメローくんに6700万円訴訟！

報道によれば、「各店舗の衛生管理に疑念を生じさせ、多くの客に著しい不快感、嫌悪感を与えた。影響は深刻で、この問題を放置できない」と主張する一方で少年側は、迷惑行為自体は認めたものの、「反省の日々を送っている」とした上で、「客の減少は同業他店との競合も考えられる」と反論して、既に地裁へ提出している答弁書で請求棄却を求め、争う姿勢を示しているそうです。

今回の6700万円が妥当な金額なのかどうかは裁判官が判断して決定する答えなのかも知れませんが、「客の減少は同業他店との競合も考えられる」の反論は、甚大な被害を被った企業に対して余りにも小馬鹿にした主張にしか聞こえません。

コロナの問題や不景気の影響など、外食を控える傾向にあったのはどの家庭でも同じことかも知れませんけれども、少なくともたった1日で160億円もの株価が下落するレベルが「同業他店との競合」の影響によって引き起こされたとは普通に考えてあり得なくないですか？

憔悴し切るほどに社会的な制裁を受けているのかも知れませんが、それはそれ、これはこれです。

もし判決での損害賠償の支払い命令を履行出来なかったら？

現段階では提訴が行われた段階ですので、6700万円を支払わなければならない訳ではありません。

仮に、裁判で「ナメローくんは6700万円支払いなさい！」という判決が下されて初めて損害賠償の支払い義務が生じるのですが、そもそも6700万円なんて莫大なお金を払える訳無いじゃないですか。

提訴はナメローくんを相手に行われているみたいですが、仮に支払いを命じる判決が下されたとしてた場合、おそらくナメローくんは未成年でしょうから、現実的には法定代理人である両親に支払い義務が生じると考えられます。

しかし、両親にしてみても6700万円なんて大金は支払えないのではないでしょうか。

もし、相手に収入や財産（不動産や預貯金、有価証券、債権など）があるのに支払ってくれないときは、相手に支払いを命じる判決（債務名義）に基づいて、強制執行（差し押さえ等）という手続をとることができます。

引用元：牧野法律事務所

仮に両親が持ち家であれば、競売に掛けられ、売却代金の中から損害賠償金に充当したり、高価なネックレスやダイヤの指輪・テレビなど、生活していく上で必ずしも無いと困る物でない限り、強制的に競売に掛けられて、売却代金から同じく損害賠償金に充当されることになります。

しかし、何もかも根こそぎ奪い去っていく訳でもなく、差し押さえが禁止されているものも幾つかあります。

  • 生活をしていく上で欠かせない衣服や寝具・家具など
  • 当面の間に最低限必要な食料や現金など
  • 児童手当

例えば上記のような項目は差し押さえができませんが、それでも「必要最低限」の範囲に絞られると考えられます。

そもそも醤油差しを舐めた少年・ナメローくんとは何者なのか？

もはや既知の事実の蒸し返しになりますが、スシローで迷惑行為を行なった少年については、SNS拡散後アッと言う間に身元の特定が行われ、逆拡散されることになりました。

ナメロー少年が通っていた高校は自主退学をしているそうなので、中学の卒業アルバム写真も秒で晒される事になりました。

世間の声の中にはスシロー少年に対して「もう十分だろ！」とか「社会的制裁は済んでいる」と言った類の擁護の声が多数挙がっているようですが、では逆に、スシロー少年が面白半分で行なってしまった迷惑行為で、例えば実際に被害を被ったスシローで働く従業員のボーナスは当然カットもしくは減額されたことでしょうし、業務内容にしてもこれまで不要であった設備やオペレーションが新たに必要になったせいで負担が増え、総合的に仕事量は増加したでしょうし、風評被害回復に費やした不要な意味不明な努力など、加害者たちの心情に寄り添った声は余り見かけません。

何だかんだ言ったとて、結局の所第3者がゴタゴタ言ってるだけですので、スシロー少年がどのようになろうと、スシローで働く方々の処遇がどう変わろうと、他人事でしかないのが現実話ではありますが、少なくとも今回の問題を中途半端に終わらせてしまうと、この先にもまた新たな迷惑野郎が登場してくることが容易に想像できますので、スシローとしても毅然とした態度で粛々と手続きを進めていくものと考えられます。

スシローの提訴に世間の反応は？

それぞれ色々な見解があるようですが、「社会的制裁」や「たった一舐め」なんて物差しは結局後付の屁理屈でしかありません。

仮に被害がスシローではなく、たとえば零細企業や個人経営の店舗だったとしたら、被った被害に耐えられるだけの体力があったでしょうか？

スシローだからここまで大きな話題になった一面は否めませんが、どうかすれば経営が行き詰まって首を括る話に発展していたかも知れません。

「スシローだったから持ち堪えられた」という事実を、「もう十分じゃない？」と軽く取り違えては、問題としてはダメだと思います。

重要なのは、判決がどうなるのか？

その判決を受けてそれぞれの利害関係者がどのように動くのか？

そして少なくとも世の中を舐めてる奴らの抑止力となる前例にはなってほしいと願います。

スシローペロペロ少年ナメローくんに6700万円訴訟！【まとめ】

今回は「スシローペロペロ少年ナメローくんに6700万円訴訟！払えるの？」と題しまして、スシローが踏み切った提訴に関して、これまでの経緯や、仮に判決が下された場合に損害賠償を支払えなかったらどうなるの？について確認してみました。

結局、少年が未成年だと考えられるので保護者である両親が法定代理人としてと地位によって責任を追うことになると考えられますので、損害賠償も実質的には両親が支払い義務を課せられるのではないかとも考えられます。

「たった一舐めで」と養護する気持ちも分からなくもありませんが、持ち直したとはいえ、1日で160億円もの経済的損失を被った原因も「たった一舐め」の低俗な迷惑行為が発端でした。

置かれる立場によって少年への見方も違ってくるのでしょうが、この問題の結末には注目です。

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