将棋棋士の藤井聡太さん(六冠)が8冠獲得に向けて挑む棋戦(タイトル戦)が始まりました。
藤井聡太さん(保有タイトル:竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖)が、現在対戦を行なっている王座戦トーナメントや渡辺明名人との名人戦を制して、且つ他タイトル戦の防等衛を果たせば、羽生善治さん(九段)に以来27年ぶりの全8冠タイトル完全制覇者となります。
とはいえ、藤井聡太さんについてニュースで連日報じられるものの、将棋にあまり詳しくない初心者の方にとっては、そもそも「8大タイトルって何?」「名人戦?」「何でタイトルが沢山あるの?」など、将棋の現状を把握するのが難しいかも知れません。
そこで今回は「将棋タイトルの違いは何?序列・格付け等を初心者にも簡単に解説」と題しまして、主に全部で8つもある将棋タイトルの違いについて分かりやすく簡潔にお伝えしていきます。
将棋界における8大タイトルとは何?
現在、将棋界におけるタイトルは竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖まで全部で8つ存在しています。
藤井聡太さんはその内名人と王座以外の6つのタイトルを保有しているため、藤井聡太九段と段数で呼ばずに「藤井聡太竜王」とか「藤井聡太6冠」等と称されています。
タイトル名 | 保持者 |
---|---|
竜王(りゅうおう) | 藤井聡太 |
名人(めいじん) | 渡辺明 |
王位(おうい) | 藤井聡太 |
叡王(えいおう) | 藤井聡太 |
王座(おうざ) | 永瀬拓矢 |
棋王(きおう) | 藤井聡太 |
王将(おうしょう) | 藤井聡太 |
棋聖(きせい) | 藤井聡太 |
将棋の世界に詳しくなくても、8つある内の6つを獲得して保有しているだけでも何となく凄いと感じてしまいますが、実際に各タイトルの違いやタイトル間における序列や格付けは一体どのようになっているのでしょうか?
タイトルの序列(ランク)は棋戦主催者やルール・賞金の違い
将棋のタイトル戦には主催者の違いにより主要8大タイトル以外にも様々な棋戦があります。
主に世間の注目を集める竜王戦や名人戦などの8大タイトル戦の大まかな対局スケジュールやタイトル獲得者の獲得賞金(推定)の一覧を紹介します。
タイトル名 | 主催者 | 優勝賞金(推定) | 日程 |
竜王戦 | 読売新聞社 | 4,400万円 | 10月〜12月 |
名人戦 | 朝日新聞社・毎日新聞社 | 3,500万円 | 4月〜6月 |
王位戦 | 新聞三者連合 | 2,000万円 | 7月〜8月 |
叡王戦 | 株式会社 不二家 | 1,000万円 | 7月〜9月 |
王座戦 | 日本経済新聞社 | 800万円 | 9月〜10月 |
棋王戦 | 共同通信社 | 600万円 | 2月〜3月 |
王将戦 | 毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社 | 300万円 | 1月〜3月 |
棋聖戦 | 産経新聞社 | 300万円 | 6月〜8月 |
おそらく多くの方が将棋の賞金ってこんなに貰えるんだ!と思われたのではないかと思いますが、公式サイトで公表されている竜王戦以外の獲得賞金については未公開のため、あくまでも推定値となりますことをご了承ください。
そして、将棋のタイトルの序列や格付けは一般的には獲得賞金の多さの順に上位タイトルと捉えられることが多いようです。
しかしながら歴史的にも由緒ある将棋タイトルでもある「名人」は古くは江戸時代に端を発し、将棋タイトル戦の中では400年以上もの一番長い歴史を誇る称号故に、獲得賞金額的には2番手でありつつも現在でも竜王と並んで将棋界における頂点とされています。
また、タイトル獲得者が得る優勝賞金以外にも、準優勝者(タイトル戦敗者)やトーナメント予選参加者に支払われる対局料や名人戦での名人手当なる報酬も月額100万円に上る高額手当になるなど、一般的に余り知られていなかった棋士の方々の懐事情も垣間見れたのではないでしょうか。
8大タイトル以外にも朝日杯やJT杯、女流棋士だけのマイナビ女子オープンなど、様々な企業が主催者となって開催される対局戦が年間を通じて行われています。
将棋タイトルの違いは何?序列・格付け等を解説【まとめ】
今回は「将棋タイトルの違いは何?序列・格付け等を初心者にも簡単に解説」をテーマに、主に全部で8つもある将棋タイトルの違いについて出来るだけ分かりやすく簡潔にお伝えしました。
竜王や名人など、色々な称号があるのは「主催者の違い」でした。
また、タイトルごとの序列や格付けについては、一般的には「優勝賞金の額の大小で順位付け」されているようです。
その中でも1位の竜王は4.400万円、2位の名人は3.500万円(推定)と他のタイトル獲得賞金額と比較しても軍を抜いた高額な賞金でもあり、中でも名人タイトルは江戸時代より400年以上も続く歴史ある称号であるが故に、特に竜王位と名人位の2タイトルが名実共に頂点と評されるに値するタイトルと位置付けられているようです。
今回お伝えしました情報を元に、藤井聡太6冠が晴れて全タイトル制覇をする姿に注目しましょう!
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